著作権マニア

音楽著作権って難しい?
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いまさら再販制について
 最近、再販制についての書籍を集中的に読んでいたので、それについてのメモ。
■再販制とは
 再販制とは「再販売価格維持制度」の略である。本来、再販売価格維持行為は独占禁止法19条の不公正な取引方法(一般指定12項)にあたり、違法である(東京高裁S46.7.1「育児用粉ミルク事件」)。しかし著作物については独占禁止法23条4項にて、その適用を除外されている。その主旨として以下を引用する。

 著作物再販制の適用除外の理由が文化政策にあたるというのは、国民の多種多様な文化的・精神的ニーズに対応するための著作物は、多種多様の故にそのニーズ予測が困難であり、この著作物の流通リスクを回避するための末端価格を固定してそのリスクを減少させ、著作物の流通システムを保護して、多様な個性的著作物の円滑な流通を確保し、その出版を促進することにある…
(「著作物再販制と消費者」伊従寛著)


 また、公正取引委員会は、条文上の「著作物」とは、著作権法が規定する著作物(著作権法2条1項1号)ではなく、「書籍」「雑誌」「新聞」「音楽用レコード、テープ又はCD」の4種類であると定めている。
 再販制が廃止された場合のデメリットとしては、「多様な著作物を同一価格で全国的に普及させることができなくなる」「店頭の著作物が画一化する」「いままでの業界慣行が崩壊する」等が挙げられる。

■音楽配信と再販制
 流通システムの究極的な合理化モデルである音楽配信事業は、再販制の恩恵をあまり受けない。つまり、配信音源については今後も適用除外されることはあり得ない。むしろ、現行の価格決定が独占禁止法違反に問われる可能性がある。

■CCCDと再販制
 CCCDはそもそもCD規格に対応していないので、音楽用CDとはいえず再販制の適用除外も受けられないはずだという屁理屈も存在するが、現実の利用態様を考えればCD-DAもCCCDも法的には同視できるものではないだろうか。それでもなお、CCCDは再販制の対象から外されるべきものだと考える。
 なぜなら、copy controlとは、その名の通り、著作物の複製を著作権者がコントロールできることであり、これは、著作権法の目的である「文化的所産の公正利用」と「著作者等の権利保護」の後者によった思想である。つまり、著作物の文化性・公共性よりも、経済性・商品性を重視していることになる。従って、著作物利用者の便宜を図り、その文化性・公共性に重きを置いている再販制との整合性がつかない。また、むしろCCCDのもつ経済性は、競争原理におくことにより本来の意思を尊重されることとなるのではないだろうか。
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≪この記事へのコメント≫
長作様へのコメント
 長作様、TBありがとうございます。そちらにコメントできないので、自分のところに書きます。

 おっしゃる通り、権利保護にも人格権保護と財産権保護の二面性がありますね。しかし、copy conrolは所詮複製権のコントロールのみなので、人格権には影響を与えないと考えています。
 著作権者が完全に自分の作品をコントロール下に置くにはcopy controlだけでは足りず、access controlが必要になります。これに関しては、経済性だけでなく公共性や著作者人格権についても言及しなくてはならなくなるでしょう。
 copy controlという思想の評価できる点は、その経済性だけを取り出しても、さほど弊害がないというところだと思ってます。(あくまでも「さほど」ですが)

 また、著作物の営利性をその判断基準にするのは、非常に微妙なことだと思います。公取委が「これは売れ線!」「これは文化的だねぇ」と色分けすることになっちゃいますから。まあ、現状の適用除外品目も公取委が勝手に決めて勝手に運用しているものではあるんですが。。(音楽用DVDが除外されない理由がわからない)
2005/12/02(金) 09:04:36 | URL | oh_ben_toh #pQpZY72.[ 編集]
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著作権マニア:いまさら再販制について http://ohbentoh.blog16.fc2.com/blog-entry-37.html   なぜなら、copy controlとは、その名の通り、著作物の複製を著作権者がコントロールできることであり、これは、著作権法の目的である「文化的所産の公正利用」と「著作者等
2005/12/02(金) 03:03:42 | 音楽リスナーとPCユーザのための著作権パブコメ準備号
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